イギリス小学生留学ーCE(コモンエントランス)

2015年6月26日

イギリスの学校で今学期に行われている数々の試験(Aレベル、GCSE、CE)もついに終了、あとは楽しい夏休みを待つのみとなりました。

今回は小学生の卒業時のテスト、コモンエントランス(通称CE)について。

CEとは、ISEB(Independent Schools Examination Board)が実施している、私立小学校(プレップ)から私立中高校(シニアスクール)へ進学する際に11歳または13歳で受けなければならないテストのことです。

注)小中高がつながっている私立学校ではCEを受けずに進学(内部進学)できるところもあります。

イギリスの私立小学校から私立シニアスクールへ進学するには、まず各学校に登録をしてシニアスクールが実施するテストを受けます。 それにより合格不合格が決まりますが、合格となってもそれはまだ本当の入学許可ではありません。CEで0%以上の成績をとること”という条件がついているからです。

つまり、各学校で決められた%に満たない場合は合格が取り消されるということになるわけです。

CEの試験科目は学習しているほぼ全教科で、英語(言語、文学)、算数(計算、文章)、理科(化学、生物、物理)、歴史、地理、宗教、ラテン語(学んでいる場合のみ)、フランス語。算数や理科はレベル1~3に別れ、レベル3が一番難しいです。

CEはこの全ての教科において決められた%以上を取らなければならず、平均して%以上ではありません。 試験は1週間続きますので13歳にとっては負担が大きいのですが、これを通過しないとシニアスクールに進学出来ないのですから、先生も生徒も必死です。小学校の最終学年はほぼCEのテスト準備に費やされることになります。

しかしながら、各シニアスクールの試験に合格していながら、CEで決められた%以上が取れなくて落ちる生徒はほとんどいません。 もちろん皆CEに向けて準備して必死に勉強するからということもありますが、合格基準はほとんどが50~55%前後、つまり半分くらい出来ていれば合格するのです。

問題も歴史や宗教などはエッセイがありますが、何をどのように書けば良いのか先生が毎日指導するのでその通りに書けばよいということもありますし、基本的な問題が出来ていれば半分は点がとれます。

あと、CEで落ちそうな生徒は事前に志望校を変えさせたり、シニアスクールにプリ試験に行かせたり、など全員が合格するように校長先生が調整します。校長先生の力は大きく、強力にプッシュしてくれればCEで少し足りていなくても合格します。

CEで落ちる生徒がほとんどいなかったり、校長先生が事前に調整したりするのだったら、CEの意味はあまりなくない?と思うのですが、シニアスクール側にとっては入学後の能力別クラス編成をする際の参考になりますので、やはり意味はあるのですね。

試験結果ですが、0%とれたのかは本人には伝えられない場合が多く、“合格しました”とだけ学校から連絡がきます。そんなものかと思っていたら、私の友人の息子さんは試験のグレード(A~)まで教えてもらったと言ってましたので、学校によるみたいですね。

 

というわけで、晴れてCEに合格した小学生達は9月から行く学校も決まり、開放的な夏休みとなるわけです。

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